世界をつなぐグラデーションアプローチ仮説

Ver.1.0

自由と調和のために

 

1. 概要

 個人と世界の自由と調和を向上するアクションのメタ形態として、グラデーションアプローチが有効であると考える。

 グラデーションアプローチとは、

正誤、白黒のように二元化されやすい概念、あるいは強い境界線によって人や情報の循環が阻害されている状況に対して、そのインターバルにグラデーションのような段階や比率、水準を設けることである。

 既にこれは多く実践されている、ある意味で言わずもがなのアプローチであるが、その抽象的なメタ形態を認識して、未だ自由と調和の観点で改善が必要な具体的場面で適用することに意義があると考える。

 

2. 既に実践の多い例示

A. いわゆるダイバーシティの理解において

 ダイバーシティの理解は、単に色んな人がいるということではなく、自分もまた相対的な座標にある1点である、という自己中心性からの脱却を含むと考える。性別、障害なども完全な二元化ではなくその間を認識することで理解が進む。

 

B. よりよい予測と意思決定のために

 現実世界はチェスではなく、ポーカーである、というのは「確率思考」の言葉であるが、不確実性を受け入れ、成否いずれか、ではなく、成功の確率がおよそ何%であるのか、という認識はゲームの世界だけでなくビジネスでも人生でも成功する確率そのものを押し上げる。

 

3. 更なる実践を期待する例示

a. 学術分野

 学術分野は未だ敷居を互いに(内と外から)高くしてしまっていると感じる。副業ブームの現代だが、もっと学術分野を儲かるか儲からないかを別として副業とする人が増えることは、個人の生きがいと、分野の加速的発展を促すものと強く思う。

 もちろんCertificatedは重要なことであり、ただでさえ情報の溢れる世界に情報量が増えること自体に価値があるというわけではない。

 しかしこの世の学術対象など無数にあり、それぞれに価値があることを考えれば、従事する人はいくらあっても足りないくらいだ。

 ダイバーシティと同様に単に増やせばいいというものではない。それはまさしく自由と調和のバランスの話で、依然境界線(のようなもの)や集約するシステム、リテラシーの普及といった調和力を持ってまさしく「色は調う」わけである。

 

b. 職業分野

 1つの会社の中でも、もちろん会社を跨ぐ際も、その組織を跨ぐという行為には、不可逆的な面が持たれることが多い。ある意味では覚悟を問う形になっているが、結果的に世界で依然、やるせない気持ちを持つ人が少なくなかろう現状を思えば、よりその境界線を緩くして活性化したい。具体的には社内であればインターンシップのようにトライアルで他部署、あるいは役職を経験してみることであり、社外であれば副業、兼業の容認となってくるであろう。

 依然社外に関してはセキュリティや労働法規の面で厄介さがあることは認めざるを得ないが、社会的にこの方向性に対する合意が発達することを願う。

 

そんなことで?

 私は勝手にロックスターになり、勝手にお坊さんになり、勝手に組織を起こし、勝手に研究を進める、のだけれど、

 この勝手をある程度の社会ネットワーク性を持てるようにしたい次第である。

 みんなが研究者で、アスリートで、クリエイターで、あり得る世界。ある意味でYou Tuberの動きもそういう流れだが、エンタメや対人コンサルテーション、投資に偏った個人の発展より、もう少し本業を活かしたソリッドな分野でみんなが活性化する方向にしたい。